昭和初期のアンティーク　戦前の帯とし
てはきれいに残っています。
当時の訪問着は袖の長い物が多かったの
ですが、それに合わされていたのでしょう。
ブルーのぼたんの葉が、ピンクと対比して
芸術的です。現在このような色合いは
見あたりません。亀甲にぼたん、太鼓に
ゴールド、赤、クリームの大輪のぼたんの
三つがお太鼓柄としておさまるでしょうか、
太鼓の下になる部分のクリームのぼたん
の化弁が部分的に黒ずみ汚れていますが、
結ばれる時には隠れる場所にあたります。
前板の部分は帯結びを右からも左からも
どちらからされても汚れはありません。
帯の太鼓に隠れる部分の裏側が弱って
いるところがありますが、これは補修可能です。

帯芯が厚いので帯の布が添わずシワが
出ています。帯芯を良い物に替えて
仕立て直しをすると費用は￥２５０００位
かかりますが、見違える程すばらしい帯に
生まれ変わります。